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DeFiプロジェクトから見るDeFi市場の将来性[DeFi関連銘柄の分析]

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仮想通貨の運用で注目されているDeFiプロジェクトは海外スケールで、日々市場規模も拡大しています。

なぜそんなに盛り上がりを見せているのか、成長著しい取引所の特徴と相場と状況と含めて分析していきたいと思います。

DeFiが注目され始めたのは、2020年頃なので、まだまだ新しい概念です。

DeFiを知らない方は、仕組みや運用方法、稼げる仕組みをまとめたこちらの記事を読んでみてください。

この記事でわかること
・現在のDeFiの市場
・盛り上がっているDeFiプロジェクトの特徴

今後仮想通貨市場はよりマーケットを拡大していくことが予想されるので、DeFiに関してもこれから新しいプロジェクトのDEXも登場していくと思います。

現在大きな時価総額を誇るDeFi関連銘柄とプロジェクトを分析することで、将来性のあるプロジェクトの独自トークンを保有していくことも、資産形成のチャンスになるかもしれません。

DeFiの市場の今

DeFi運用を長期的に行う上で、現在の主流になっている取引所、先駆け的な取引所を押さえておくことは間違いなく必要になってきます。

2022年2月18日時点でのDeFiプロジェクトの運用の為にロックされている総額のトップ10はこちら。

参照:DeFiPULSE

TVL(Total Value Locked)とは、運用のためにロックされている仮想通貨の価値の総額です。
現在1位のシェアを誇るMaker/DAIなどは、日本の仮想通貨取引所でも売買が可能です。

Maker/DAI取扱いのある国内仮想通貨取引所

GMOコイン
2022年2月16日から取扱がスタート
bitbank
国内では初めてMakerの取り扱いをスタートした取引所

主要DeFiプロジェクトの特徴

Compound / COMP

特徴

Compoundは、Compound Labsが開発し、2018年にローンチされたレンディングサービスプラットフォームです。

DeFiに注目を集めることになった先駆けなプロジェクトです。

イーサリアムのスマートコントラクトによって運営されています。
貸し出すことでの金利としての収入だけでなく、独自トークンの「COMP」も付与してくれます。

手数料と取引スピードなど、これまでの金融システムの課題を解決することをミッションにしています。

Compound Labsは、他にもサービスを開発しています。

■Compound Labsの開発プロジェクト
・Gateway
異なるブロックチェーン同士の相互運用性を実現するためのプラットフォーム。
・Compound Treasury
機関投資家のDeFi参入を目的にしたサービス。
米ドル連動型ステーブルコインUSDCの発行元のCircleと協力し、銀行やフィンテック企業からドルを預かり、USDCに変えて、Compoundで年利4%で運用することで、預金当で得られる金利よりもリターンが得られることで、企業としての持続可能性への取り組みを目指している。

レンディングサービス

保有通貨に流動性提供をすることで、手数料とCompound独自トークンであるCOMPを運用実績に応じて獲得することができます。

注目のサービスのトークンの価値の上昇を狙って、サービスを利用する人も多いようです。

Compoundでは、中央集権型の管理社が介在しないので、借りた側の返済リスクを考慮し、借りる際に借入金額の150%を担保にしなければいけないシステムで運用されています。

DeFiを資産運用面で利用している人も多く、いわゆる法定通貨のまま銀行に預けておくより、高い金利を得ることが可能です。

Compoundでの主要な通貨とAPY(年利)はこちら。

※APY
「Annual Percentage Yield」の略で、年間利回りのこと。

通貨名はわからないものがあると思いますが、金利のリターンを考慮して、自分で調べることも仮想通貨分野では必須能力です。

金利についても固定ではないので、日々変動していますので、日々チェックをすることも必要ですね。

リターンが見込めることで期待して、仮想通貨市場に参入している投資家は多いと思います。
(僕もそうです)

なので、リスクもそれなりにあることは理解して始めましょう。

その上で、仮想通貨ながら法定通貨に裏付けされたステーブルコイン系の銘柄で運用することがおすすめです。

※ステーブルコイン
特定の法定通貨(今回はUSドル)と同じ価値を持つように設計された仮想通貨。

2022年1月には仮想通貨市場軒並み大幅に下落していましたが、ステーブルコイン系の銘柄は少し他のコインと違った動きをする傾向があるので、リスク分散という目線ではとても重要です。

それなりに変動するコインよりは金利も低くなりますが。
主要なステーブルコインのUSDTUSDCについてはこちらでもまとめています。

COMPの特徴

COMPは、Compoundのガバナンストークンです。
発行数も決まっており、1000万枚です。

トークンが発行されてから、2022年2月18日までの相場(週足)はこちら。(COMP/USD)

参照:COMP/USD (Trading view 2022/02/18時点)

現在では、価格としてはコインの価値としては底値に近い推移。

今後のプロジェクトの動向次第で価格が上がっていくか、はたまた草コインの一つとなってしまうのか、なかなか判断が難しい相場感ですね。

DeFi銘柄に限らず、大手取引所に上場するタイミングだったり、注目される出来事が重なると、相場が急騰するようなボラティリティの大きいのが仮想通貨市場です。

COMPの価値が一時急騰した理由は、海外の取引所のBinanceに上場したことで、大きな価格で取引されることに繋がりました。

CompoundのガバナンストークンCOMPは、通貨としての価値もありながら、Compoundの運営に関わることも可能です。

つまり、COMPの保有率が高くなれば、より議決権も強くなるというわけです。

これはCompoundに限らず、プロジェクトに紐付いたそれぞれの独自トークンが発行されていますので、プロジェクトの将来性を考慮した投資的な視点で保有をしていくことが将来の価値に直結する要素が大きいです。

Compoundの提供金利

参照:Compound HP

主要通貨の金利について、「Supply APY」と「Borrow API」があります。

Supply APY
資金をプールしたときに得られる年利
■Borrow APY
資金を借りたときに発生する年利

資産運用をメインに考える人は、Supply APYをチェックし、リスクと金利をセットで検討して、運用をしていく流れになります。

Compoundの始め方と注意点

始め方としては、下記の流れで始めます。そこまで難しくないので、ざっくり説明しますと、

1-イーサリアムを購入し、ウォレットに送金。
2-ウォレットをCompoundに連携。
3-Compoundでの貸出を行いたい通貨を選択し、レンディングをする

保有している仮想通貨を貸し出ししている時は、その資金は自由に動かせません。

取り出すためには、レンディングをやめるしかないので、基本的には預けっぱなしの状態で、日々チャートや金利の動向を追うことになります。

Uniswap / UNI

特徴

Uniswapは、2018年にローンチされた、最もイーサリアムブロックチェーン上で利用されているDEX(分散型取引所)の一つです。

AMM型のDEXなので、完全に自動で取引まで行うことが可能です。

※AMM=automatic market makeの略称で自律型マーケットメイカーと呼ばれている。

Uniswapは、ethereumブロックチェーン上のサービスなので、ethereum規格のERC20に準拠したトークンのみです。

UNIトークン流動性マイニング(イールドファーミング)

Uniswap上で、自分の保有している仮想通貨を流動性提供し、Uniswap上のプールに預けることで、それを売買する人たちがプールから利用することで、報酬を得ることができます。

また報酬だけでなく、Uniswapでは独自トークンの「UNI」を得ることが可能です。

UNIも仮想通貨なので、他の仮想通貨に変えることもできます。

※イールドファーミング
DEXに自分の保有している仮想通貨を流動性提供をえ、他の利用者が自由に売買できる状態で預けることで、手数料+独自トークンを報酬として得ることができる仕組みです。

Uniswapの将来性

UNIの特徴

UNIの発行上限は約10億と決まっています。
今後ネットワーク参加を維持する為に、2%のインフレを導入する予定です。

トークンの配布率が、ユーザー60&、チームメンバー21.51%、投資家17.8%、アドバイザー0.69%の比率になっています。

供給量の15%は、2020年9月1日以前にUniswapを使用したユーザーによって確定されています。

UNIの価格推移

Uniswapの基軸通貨UNIです。(ERCD-20のトークン)

2020年9月にトークンが発行されてから、2022年2月20日までの相場(週足)はこちら。(UNI/USD)

参照:UNI/USD (Trading view 2022/02/20時点)

2021年にはCompound/COMPと同様に、価格が高騰後、比較的相場は下降気味の価格推移となっています。

今後のUniswapプロジェクトや他のDEXの動向次第で、価格に関しても影響ができることが予想されます。

Aave / AAVE

特徴

Aaveは、2020年1月にローンチされた分散型レンディングプラットフォームです。
ちなみにAaveとはフィランド語で「お化け」という意味です。

イギリスの金融行動監視機構(FCA)から 「電子マネー機関」の営業ライセンスを取得しました。
それにより、イギリスでは決済サービスを提供することができます。

Aaveでは、「AAVE」と「aToken」の2種類の仮想通貨を発行しています。

大きく他のDeFiサービスと異なる面は、フラッシュローンと呼ばれ得るものがあります。
もう一つ先駆け的な機能として、信用委任(Credit Delegation)のシステムを導入しています。

2020年12月にはV2をローンチしており、既存の機能を大幅にアップグレートされ、DeFi分野でも新しいサービスを展開しています。

V2ローンチ時に、フラッシュローン機能が、複数の資産を一つのトランザクションで処理できるように改善されています。

レンディング

参照:Aave Document Portal

貸し手の借り手の間に、Pool(プール)と呼ばれる資産を貯めておける場所に貸し手側の仮想通貨を入れておくことで、借り手側が自由に借りることができる仕組みで運用されています。

貸し借りの金利の設定に関しては、プールの通貨が多く使用されている場合は高く金利が設定され、プール内の通貨があまり使用されていない場合は金利が低くされることになります。

フラッシュローン

一言で説明すると、無担保型のローンの仕組みです。

借り手では、無期限過剰担保、無担保のどちらかの方法で資産を借りることができますが、無担保の場合は、一つのブロック内で借入と返済の際に借り手が固定金利または変動金利のどちらかを選択することができ、Aave独自の特徴です。

Aaveでは基本的に借り手の需要より多くの資産がプールに存在する状態を維持するようにしていて、超過供給を保つことで、無担保で借入ができるような仕組みを実現しています。

借り入れと返済を一つの決済で処理することで、無担保で仮想通貨を借りることができるサービスです。

基本的に借り手側には、利息分を支払わなければ借りることができないので、画期的なポイントに一つです。

信用委任(Credit Delegation)

DeFi分野では初めて信用委任システムを導入しました。
いわゆるクレジット的なものですね。

これは、Aaveに資産を預けるユーザーは、自分の与信枠を他人に委任することができます。
与信枠を受け取れば、担保資産なしでAaveから必要な通貨を借りることが可能です。

Aaveの将来性

AAAVEの特徴

Aaveでは、2種類の仮想通貨を発行していますが、2つの通貨の役割が分かれています。

AAVEは、ERC-20規格のAave独自トークンであり、前身トークンのLENDから移行されているもので、Aaveのガバナンスに参加できるガバナンストークとしての側面もあります。

AAVEを利用すると、手数料割引のメリットを受けることができます。

総供給量は1600万ですが、うち1300万がLENDからの移行で、残り300万はAaveエコシステムのリザーブに割り当てられる予定のようです。

aTokenの特徴
参照:Aave HP

aTokenは、Aaveに仮想通貨を貸し出した際に発行される仮想通貨のことで、貸し出したプールに仮想通貨の同額分の「aToken」が付与されます。

具体的には、一つの通貨を指す訳ではありません。

Aaveで、USDT( テザー)を貸し出した際には「aUSDT」、DAIを貸し出せば「aDAI」のように、仮想通貨を貸し出した銘柄にaが付与され、保有している分には利子がリアルタイムで付与されます。

AAVEの価格推移
参照:AAVE/USD (Trading view 2022/02/21時点)

2021年から価格が高騰していますが、他のDeFi銘柄と同様緩やかに相場は下降気味に推移しています。

Aaveの提供金利
参照:Aave HPより抜粋

Aaveでは、2022年2月21日現在は31種類の通貨の取り扱いがあり、借入をする際には、仮想通貨によりますが、固定金利と変動金利でユーザーが自由で選ぶことができます。

Aaveのはじめ方

Aaveのはじめ方は下記のフローになります。

■Aaveのはじめ方
1-Aaveにウォレットを接続
2-Aaveに入金する仮想通貨を選択
↓ a,b,cの3つを利用できます
a-プールに資産を貸出→利子を得ることができる
b-プールから資産を資産を資産を借り入れた後、借り入れた資産を使って外部サービスでレバレッジ取引ができる
c-Aaveswapを使用してAave内で仮想通貨をトレードする

DeFiを利用する上での注意事項

海外取引所は、日本での金融商品取引業の許可を得ていません。

中には日本の金融庁から警告を受けてしまった取引所も存在します。

基本的に、国内の仮想取引所以外での取引にはリスクも高いことを理解して、始める際にはあくまで自己責任でやりましょう。

今回ご紹介した銘柄の相場をご覧になってもお分かりになるかもしれませんが、現在相場は下降気味です。

2021年1月にはDeFiが注目されたことがきっかけで、価格が高騰していることから、何がきっかけで相場に影響するかわかりません。

DeFi関連銘柄だけでなく、仮想通貨市場はボラティリティが大きい相場が多いです。

運用目線とはいえ、DeFiのイールドファーミングは、相場の急変に注意が必要になりますので、十分に仕組みを理解をして、リターンも大きいことは期待できますが、その分リスクを理解して始めることをお勧めします。

前回、DeFiの仕組みをまとめましたが、初心者の方には難易度高めです。
(というよりあまりお勧めしません)

具体的に運用の方法は書いていませんが、その上で運用方法については、自分で調べていく必要があります。

それでもはじめてみたいと思う初心者の方は、国内仮想取引所のステーキングから始めることをお勧めします。DeFi運用より遥かにリスクも少なく簡単に始めることができます。

初心者におすすめな国内の仮想通貨運用サービスを展開している仮想通貨取引所

コインチェック
→Coincheck貸暗号資産
GMOコイン
→ステーキング

この分野は、深く関わるようになると、海外のサービスを利用する機会が多いです。

情報のキャッチアップ能力もこの分野では必要になってきます。DeFiに関してもそうです。

今後も新しい何かは常に海外からブームになることがほとんどですし、この分野はいかに先行者として触っているかが、大きな利益を作ることができる可能性が大きい相場です。

DeFi銘柄の市場を見てもそれは明らかです。

常に自分で能動的に、いかに正しい情報をキャッチアップして、行動に結びつけることができるか、リスクも理解しつつ、仮想通貨に向き合いましょう!

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