今回は、「円安」についてお話ししたいと思います。
資産を日本円で持っている人にとっては、耳の痛い言葉です。。
2020年のコロナがきっかけで、日本経済も大きく低迷し、円の価値も大きく変動するきっかけになりました。
2022年に入って、世界的にも経済は次第に戻り始めています。
しかし、日本では深刻化する問題が2つ挙げられます。
- 物価の高騰
- 日本円の価値が下落し続けている(円安)
この2つに対する対策は、「投資」の世界にしかありません。
あるいは、この状況が解決するのを受け身で待つかですね。
これで良くなればいいですが、悪い方向に進んだ場合でも何も言えません。
投資を理解している人は、むしろこの円安の状況で大きく資産を築いている人も多いことも事実です。
何かと日本人は、昔から現金主義が根強く残っている国です。
しかし、今の「円」は世界的にどう見られているでしょうか。
客観的事実が今の円建て外国為替相場に現れていると考えています。
円建て通貨の相場を見れば、一目瞭然に円の価値が下がり続けています。
昔は日本円の存在が、「安全資産」とされていた時代であるからこそ、成立していた考え方です。
しかし、今はどうでしょうか?
円はゆっくりと年単位で価値が落ち続けています。
現在ではこれまで以上に1人1人が、いずれ「投資」に向き合わないといけない時代に突入していると思います。
ぜひ、この円安をきっかけに現在、将来の自分の資産を守る知識をつけられるような方法をこれから「投資」を始めたいと思っている方に向けて、始めやすい投資術についてご紹介したいと思います。
円安の深刻化

円のこれまでの世界的な位置付けですが、有事の際は、円の価値が上昇する特徴がありました。
直近のコロナが直撃した2020年ですら、1年を通してみると、円高に推移していました。
少し風向きが変わり始めたのは、2021年に入ってからでした。
ドル円の実際の相場を見てみますと、

2021年は1年を通して、約10円ほど円安方向に進み、年末には、114円ほどになりました。
為替相場で、1年通して右肩上がりの相場推移はかなり珍しい相場です。
さらに円は変動が少ないとみられていた「安全資産」でした。
相場からすでに世界的に安全とは見られず、ドル円に限らず、円売りが顕著に相場に現れ始めています。
円安とは?
円安は、一言で言うと、日本円の価値が落ちているということです。
最近では、全く関心のない人でさえ、耳にするほど「円安」や物価高騰が、テレビやニュースで度々取り上げられています。
当時のニュースで話題にもなった、あのうまい棒が物価高騰の影響で、発売開始以降初めての値上げをしました。
特に今の「円安」は、過去20年以上稀に見る円安と言われています。
日本の経済の根本で、この2つは誰もが少なからず影響を受ける問題です。
物価高騰については、さまざまな理由がありますが、円安という原因がさらに物価高騰を深刻化させています。
物価が上がり、円の価値が落ちているということは、負担だけが大きくなるわけです。
それに相まって、日本は給料が数十年レベルで上がっていない国と言われています。
これは実感している人が、多いのではないでしょうか?
これは上がっていないというより、格差が大きく開いているというのが実情と言えます。
円安が続くということが、なぜ深刻なのかということは、一番大きく関係する理由は「為替」です。
円の価値が落ちているということは、常に他国の通貨と比較されることで、そう見られます。
その中でも、代表的な通貨で言うと、ドル円(USD/JPY)です。
数年のドル円を比較してみると、
- 2019年末→109円
- 2020年末→103円
- 2021年末→115円
- 2022年7月下旬→一時139円突破
2021年頃からの円安の流れは、現在まで変わっていません。
1ドル=139円になるとは、流石に一年前で想像していませんでした。
2022年に入って、20円以上もさらに円安になっているのは正直驚きます。。
ドル(USD)、ユーロ(EUR)、円(JPY)は、世界的に一番流通量の多い通貨と言われているので、相対的に比較されることが多い通貨です。
通貨における流通量が多いと言うのは、ある種信用も高いことの裏付けです。
僕は、日頃からFXを行っているので、この円安の深刻さも肌感覚で理解しています。
そんな日々為替を追っている人間から見る今の「円安」はかなり異常な事態と見ています。
為替の世界は、最近の盛り上がりを見せている仮想通貨の市場とは大きく異なり、成熟している市場です。
つまり、ある程度の価格の間を上下しながら推移していくことで、バランスを取るように動くことが基本です。
一方的に、どちらかの価格に進む場合は、各国の行政や中央銀行がテコ入れをすることで、通常の価格に戻すように政策が取られます。
しかし、日銀黒田総裁は世界的に金利が上がっている状況の中、長期金利の緩和政策を続行しており、ドルと円の金利差もこれまでより広くなっています。
これだけでも、ドル買い円売りの流れを強く一つの理由にもなります。
今の円の通貨は、軒並み円安(円の価値が下落する方向)に推移し続けているので、世界的な流れも顕著に現れています。
代表的な円建て通貨を見てみます。

右肩上がりになればなるほど、ペアの通貨に対して、円の価値が弱くなっている状態です。
ぱっと見、株価のようなチャートように見えますよね。
近年の為替の動きは、上下しているものの、ゆっくりと円安方向に推移しています。
これが深刻な円安と言われている一つの理由です。
為替相場はある程度の価格帯を上下することは、先ほどお話ししましたが、
年間ベースで、まるで好調な株価チャートを見ているような相場が、主要の円建て通貨チャートで共通して、推移しています。
特にその流れが顕著に現れてしまっているドル円(USD/JPY)なのが、円安続伸の致命的な流れになっているのではないでしょうか。
この慢性的な円安の流れは、個人ではどうすることもできませんが、対策は可能です。
その対策について詳しくご説明していきたいと思います。
円安の対策

円安時に自分のお金を守ることは、投資の世界にしかありません。
現金をずっと持っていても、慢性的な円安時にはゆっくりと目減りしていくだけです。
金額が大きくなればなるほど、その金額も馬鹿にできません。
円安時のリスク回避は、とてもシンプルです。
現金(日本円)を金融資産に換えることです。
これが投資でしか対策できない理由です。
自分に合った投資スタイルで、現金を金融商品に変えておくことで、将来的に大きな資産を築くことに繋がることになります。
一点注意すべき点は、投資は簡単ではありません。
どんな投資でもリスクはつきものです。
一時的に現金よりも少なくなることは大いにあり得ます。
なので、しっかりと金融商品の特徴を理解して、投資を始めることをお勧めします。
お勧めなやり方は、ある程度理解できたら、少額で始めることです。
代表的な投資をご紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
初心者の方は、中長期スタイルの投資から始めることをお勧めします。
短期トレードは、難易度が格段に上がるので、初めは十中八九お金を減らしてしまいます。
外貨預金+低レバレッジFXトレード
中長期投資スタイルで、お勧めするのが、外貨預金です。
こちらは、とても直接的な方法です。
特に、金利が高い外貨に預けることで、より効率的な資金運用が可能です。
現在のような円安相場では、新興国通貨などはより効果的です。
新興国通貨などが一番効率が高いですが、米ドルや主要通貨よりはリスクがあります。
リスクとは、相場の変動(ボラティリティ)が大きいということです。
まず初心者の方には、外貨預金またはFXの低レバレッジトレードもお勧めします。

松井証券MATSUI FXのFXトレードでは、口座のレバレッジ倍率を変更できるので、初心者でもリスクを限定した取引を行うことが可能です。

松井証券MATSUI FXでは、レバレッジを1倍/5倍/10倍/25倍から選べます。
実質1倍(レバレッジなし)は、外貨預金と変わリませんので、リスクを最小限に抑えることも可能です。
FXに慣れていない初心者の人も、レバレッジを低く設定することで、徐々に慣れていくようなやり方にも使用することができます。

低レバレッジのトレードのメリットは、リスクを通常のFXトレードよりも低く限定することができ、外貨預金より効率的な資金運用をすることができます。
外貨預金と比べてあげられるメリットは、
- リスクを最小限に、効率的な資金運用が可能
- 金利差から得られるスワップポイントが毎日もらえる
注意点は、外貨預金も低レバレッジトレードも、相場をある程度理解していないと、お金は減る可能性を高めてしまいます。
あくまで、外貨預金も低レバレッジトレードも本質的には同じなので、為替変動リスクは必ずあります。
なので、知識、経験なしではリスク回避どころか資産をただ減らしていくだけになってしまいます。
為替の知識は必ず身につけながら、まずは少額からコツコツと学ぶことが必須な世界ではあります。
資産を守る為には、お金の知識が必要という点はどんな投資でも変わりません。
初心者にお勧めのスイングトレード手法についてこちらにまとめていますので、参考にしていただければと思います。
株式投資(米国株とインデックス投資)
こちらは、投資の代表的とも言える株式投資です。
基本的に、中長期の時間軸で資産を作っていく投資スタイルです。
特にお勧めするのが、米国株とインデックス投資です。
長期投資において、米国株は外せません。
米国株がおすすめな理由は、
- 米国市場(経済圏)が高成長し続けている
- 1株から有名企業の株を購入できる(日本は100株〜が多い)
- 年間配当が日本企業より多いことがほとんど(日本は年2回が主流で、米国は年4回が主流)
また通貨においても、どの通貨よりも圧倒的にドル(USD)が強いのが世界における共通認識です。
インデックス投資においても、アメリカの代表的な株価指数でもあるS&P500などもお勧めする理由は同じです。
株式投資は、日本市場ですと、1単元(= 100株)で購入することが多く、ある程度まとまった投資金額がないと、始められないイメージがありますが、
米国株であれば、少額でから自分の無理のない金額で、初めての株式投資を手軽に始められます。
まずは買ってみなければ、始まりません。
これから始める人はいきなり大金はなかなか使いにくいでしょうし、何より怖いですよね?
そういった視点でも米国株から始める方がいいという人は多いのではないでしょうか。
松井証券でも、米国企業の有名なGAFAM(Google,Amazon,Facebook,Apple,Microsoft)も購入可能です。
もちろん、日本企業の有名企業にも投資可能です。
インデックス投資も将来的な投資にお勧めですが、少なくとも数年~数十年単位でリターンを求める投資スタイルです。
毎月コツコツ同額を積立するスタイルで、年金の考え方で行うことが一般的な投資です。
まとめ

現在の円安の経済状況で、資産を守りつつ、効率的な資金運用について2つの方法をお話ししてきました。
- 株式投資(米国個別株+インデックス投資)
- 外貨預金+低レバレッジFXトレード(スイングトレードベース)
円安もいずれ終わると思います。
しかし、それがいつなのか、終わったとしても「日本」が抱えている問題は、それだけではありません。
それぐらい、日本人には投資が必要だと考えている1人です。
以前、その問題についてがっつり深掘りしてみました。
投資を続けていく上でしっかり知っておくべき理由ばかりでした。
円安が終わったとしても、投資の必要性は変わりません。
投資には時間が必要なので、なるべく早く行動することが大切です。
日本人は投資と縁遠い人が多いので、これを機に今後の人生に投資を取り入れるこで、将来的に安心できる資産形成の一歩になるような投資ライフを目指しましょう!
それでは!