トレードを始めた人が最初にぶつかると言っても過言ではない、チャート分析についてお話ししていきたいと思います。
というよりもこれを理解できずにトレードをしてしまうのは、ギャンブルでしかないのでしっかり覚える必要のあるスキルです。
今回はその中でも、最も理解しておくべきロウソク足について深掘りしていきたいと思います。

FX始めてみたけど、やっぱりチャート見てもよく分からないなぁ・・・

そもそも相場の動きをどうやって分析するのか分からないんだよな・・・
最近始めた人やトレード始めて資金を溶かしてしまう方は、どこまでロウソク足を理解できていますか?
投資とは言い換えるとトレードです。
共通している点は、どの分野においても分析が必要な世界です。
自分の使っているツールを使いこなすことは大前提です。
これを理解せず、稼げている人の手法を真似することに勤しんだり、運にまかせて自分のルールを持たずに何となくやってしまっている方には、是非一度見直してみて欲しく、また自分でも振り返りのためにこの記事をまとめています。
簡単に見えるロウソク足でも、深掘りしていくとなかなか奥が深いです。
デイトレードなら尚更、チャートを形成するロウソク足を始め、自分の使っているテクニカル分析への理解がないと、使い続けていてもいつまで経っても使いこなすことは難しいでしょう。
自問自答で自分が使っているツールを説明できるか、一度確認してみるだけで、今日からのトレードに活かせるかもしれません。
「何となく使ってたかも・・・」ということに気づくだけでも大事なことです!
気づいたら、何でも即行動です!

よく分からずに大金使って、大損してしまった・・
こんな疑問や悩みを抱えている方は必見な内容となっております。
- チャート分析の基礎が理解できる
- ロウソク足の基本がわかる
- 今日から使えるロウソク足分析がわかる
今回はFXトレード視点のロウソク足の説明となっています。
僕はトレードはFXやゴールドがメインではありますが、相場分析を覚えると株式市場の相場や仮想通貨市場も理解しやすくなりますので、覚えると色々な投資に活かせます。
個人的には投資分野の中でも、トレード目線のチャート分析が一番難易度が高いので、これを覚えることが長い投資ライフには欠かせないポイントになってくると思います。
またテクニカル分析の定石とも言えることですが、その分析方法を利用しているトレーダーが多いものの方が意識されている価格帯や相場の動きに敏感に反応しやすいと考えられています。
- テクニカル分析は複数組み合わせること
→例:ロウソク足+移動平均線など - 必ずしもテクニカル分析が正解ではないということを認識しておく
→トレーダーごとに見ているチャートが微妙に異なる為 - 自分の使用しているテクニカル分析そのものを理解しておく
→今回のロウソク足のように何となく理解で使用するほど万能ではないから
今後テクニカル分析を習得していく上で意、上記3点を意識しておくことをお勧めします。
またこれも大前提であります。
意外に忘れてしまうことなのですが、ロウソク足や価格も含め、FX業者ごとに設定が異なりますので、微妙に誤差があります。
その点を理解した上で、テクニカル分析をおこないましょう。
つまり、同じチャートを見ている訳では必ずしもないので、微妙な誤差があることを頭に入れておく必要があるということです。
ロウソク足

ロウソク足とは?
チャートやプライスアクションを分析する上で、一番重要なものはロウソク足です。
ロウソク足は時間軸ごとで、相場の動きをロウソクの形で表現されたものです。
チャート分析をする上で、一番利用しているトレーダーが多いものがこのロウソク足です。
1分足であれば、1時間で60本。
1時間足であれば1日で24本。
日足であれば1日で1本、という感じです。
一般的には下記のように分類されますが、
トレーダーそれぞれで見ている時間足の組み合わせは異なります。
スキャルピング、デイトレードでは短期足→1分、5分足、15分足、30分足、1時間足。
スイングトレードでは長期足→4時間足、日足、週足、月足。
ロウソク足には「陽線」と「陰線」と呼ばれています。
■陽線 ロウソク足の始値 > 終値をつけた場合のロウソク足。 ■陰線 ロウソク足の始値 < 終値をつけた場合のロウソク足。
チャートごとに色は違いますが、2色で区別されています。
上図のチャートでは、緑が陽線、赤が陰線です。
1本のロウソク足は四本値から構成されています。
■ ロウソク足の四本値
・ 始値 (はじめね) → 期間中の最初の取引価格。
・ 終値 (おわりね) → 期間中の最後の取引価格。
・ 高値 (たかね) → 期間中の一番高い取引価格。
・ 安値 (やすね) → 期間中の一番安い取引価格。

ロウソク足が長いものがその分価格帯が動いたということです。
視覚的に一番分かりやすいので最も利用されている分析の一つです。
ロウソク足をよく見ると、上下に線がついている場合をよく見かけませんか?
これも分析する上でとても重要です。
これをトレードでは、ひげ(上ひげまたは下ひげ)をつけると認識します。
ひげを含め、一つ一つのロウソク足の形で、相場の売買の強弱やトレンド転換などのサインなど、トレーダーによって判断は異なりますが、通貨ペアや金融商品それぞれでこのロウソク足の形成の仕方が異なりますので、同じロウソク足でもしっかり分析する必要があります。
ロウソク足の形は、陽線と陰線で基本的には下記のパターンと特徴で分類されています。

ロウソク足は複数で見ることで精度が高まります。
1本足のロウソク足の特徴を踏まえつつ、常に次のロウソク足の形を意識しながら相場を予測していきます。
転換のサインに代表的なロウソク足の組み合わせをお話ししていきたいと思います。
包み足
2本のロウソク足で、新しいロウソク足が前のロウソク足の高音と安値を包むような形状。
その際に陽線、陰線で包んでいるかもポイント。

2本のロウソク足で古いロウソク足の中に新しいロウソク足が形成される形状。
特に意識されるポイントは、相場の天井あるいは底でこのロウソク足の形が見られると、転換示唆のサインと見られることが多い形です。
実際に過去のチャートの中で、
こういった形状で推移した相場がどれだけあるのか?
その際に自分はどういう判断をしたのか?
この辺りを週末の相場が動いていない日やポジションを持っていないタイミングで分析していくことが重要です。
はらみ線

代表例をご紹介しましたが、基本的には前のロウソク足と最新のロウソク足を比較していくことが、大局を判断する際にも共通する考え方になります。
「前回の高値を実体で更新できたのか」
「前回の安値を切り上げるようなロウソク足をつけた」
こういった一つ一つの確定した情報を常に更新し続けていく相場を分析する上で、一つのロウソク足はもちろん、2本、3本と増えていくロウソク足の形を型として捉えることで、未来の相場の予測がしやすくなります。
その中でも、ロウソク足の分析で最も古くから使われている酒田五法について深掘りしていきます。
これからご説明するいずれのパターンもあくまで目安で、
いわゆるダマシと呼ばれる実際にその逆のパターンの相場を形成することもよくあります。
テクニカル分析全般で同じことが言えますが、大衆が分かりやすいタイミングで注文が集中すると予測されると、大口投資家がその注文を刈っていく流れを作ることもよくあります。
いわゆる市場の切り替わりのタイミングが一番ケースとしては多い印象です。
ご自身で見てみると、実感できるかと思います。
これに関しては、経験でしか身に付けることはできません。
チャートの裏には人がいるということを念頭に置き、トレードする意識は忘れないようにしましょう!

自戒も込めて書いています。慣れ始めるとついつい忘れてしまいがちにもなりますので、注意しましょう!
酒田五法
ロウソク足は江戸時代、大阪の堂島の米取引から使われていたもので、現在では世界中で使われています。
その中でも、酒田五法はロウソク足の分析では昔から利用されています。
酒田五法とは、「三山(さんざん)」「三川(さんせん)」「三空(さんくう)」「三兵(さんぺい)」「三法(さんぽう)」と呼ばれる複数のロウソク足分析です。
この5種類の型を複数のロウソク足の形成から未来の相場の流れを予測していきます。
一つ一つ解説していきたいと思います。
[1] 三山(さんざん)

文字通りの三つの山を形成する形です。
3回の山を作るということは、高値をもう更新することができないという解釈で、買いの勢力の天井を見極める判断材料になります。
その中でも有名な形は、ヘッドアンドショルダーズ(=三尊)とも呼ばれるものは代表的な形です。
■ヘッドアンドショルダーズ(三尊)
一度天井(高値)をつけて、2回目には高値を更新。3回目には前回の高値を更新できないチャートの型。
3つの山が文字通り頭と肩の形になっているチャート形成。
高値更新に失敗し、売りの転換時のサインによくみられる。

同じ形としては、2つの山の形成をダブルトップと呼ばれ、こちらも有効な分析方法です。
どちらかというと、3つの山よりよく見るのは2つの山からなるダブルトップが多いです。
[2] 三川(さんせん)

三川は三山の逆の形を形成する形です。
3回の谷を作るということは、安値をもう更新することができないという解釈で、売りの勢力の底を見極める判断材料になります。
三川の語源は、3つの安値を谷と捉えて、その間には川が流れていると考えられています。
ヘッドアンドショルダーズボトム=逆三尊などは、売りの勢力からのトレンド転換を見極める際に有効な分析です。

トリプルボトムも多くみられるチャート形成ですが、ダブルボトムも頻繁に形成します。
[3] 三空(さんくう)

空とは、窓と呼ばれるチャートでたまにロウソク足の間が空くような形成をする際の分析です。
この窓が3回発生するということが、行き過ぎた相場の動きと捉え、それまでの流れの逆張りをするタイミングの分析方法として見ることが多いチャートの型です。
そこまで見かけるロウソク足ではありませんが、その分その発生タイミングは注意して観察していく必要があります。出来高の少ないマイナー通貨などではよく見かけますが、メジャー通貨ではあまり見かけない印象です。
大きくは2種類あり、三空踏み上げ=売りのサイン、三空叩き込み=買いのサインとして分析に利用されています。

窓開けの代表的なタイミングで言いますと、やはり週明けのタイミングです。
金曜日のNY相場の終わりから月曜日の朝まで為替相場はストップします。
必ずと言っていいほど、このタイミングでは窓が発生します。
特にスイングトレードを行なっているトレーダーやポジションを持ち越す場合には特に意識していかなければなりません。
週末に大きな経済的なニュースなどがあった場合は、大きく相場が変動しますので、初心者の方は注意しましょう。
また、日常的に朝はスプレッドが大きく開きますので、その点も注意する必要があります。
話を戻して、この空(窓)が発生するタイミングは何かしらの突発的要因(大きなニュースや経済指標など)が起因していることが多いです。
こういった相場を形成した際には、その分大きく戻るような癖も相場にはあります。
なかなかこのタイミングで、トレードを行うことはややレベルが高いと思います。
突発的要因が具体的に何なのかはそのタイミングで判断できる方が少ないので、こういった場合は静観をしておいた方がリスクは少ないと言えるかもしれません。
[4] 三兵(さんぺい)

三兵とは、陽線または陰線が3本連続してチャートを作る形のことです。
安値圏(底値圏)で、3本の陽線が発生するタイミングを赤三兵とも呼ばれ、これから買いの勢力が強まることを示唆していることが多いと言われています。
つまり、順張りの買いのエントリーが集中するタイミングと言えます。
逆に高値圏で、3本の陰線が発生するタイミングは黒三兵(三羽烏とも)と呼ばれ、これから売りの勢力が強まっていることを示唆しています。
つまり、逆張りの売りのエントリーが発生するタイミングになることが多いです。
またロウソク足のひげの形成も相場の転換時には有効な分析で、上ひげが高値圏でよくつけているチャートではより、買いの勢力からトレンドが転換する兆候ともとれるので、必ずしも3本連続の陽線が続いたとしても、型に囚われず、適材適所で分析を行うことがトレードで長く生きていくコツです。
逆も然りです。
基本的には、上ひげが長い→売りの勢力が強い。下ひげが長い→買いの勢力が強い。という点を押さえ、陰線でも買いの勢力が強まっていることもありますし、陽線の場合も売りの勢力が強まっているなど、この三兵の応用した見方を身につけておくと相場の機微がうまく捉えられることにつながります。
[5] 三法(さんぽう)
相場には波があります。
最後に三法とは、トレンド相場、レンジ相場、ダウントレンド相場の3つの大きな相場があります。
レンジでは取引を休み、上下いずれかのトレンド相場のタイミングで、トレードを仕掛けていくというものが三法と呼ばれています。
大きく2つのタイミングがあり、上げ三法、下げ三法と呼ばれています。

■上げ三法 レンジ相場の高値を抜けたロウソク足を作ったら、買いで仕掛けていくもの。 ■下げ三法 レンジ相場の安値を抜けたロウソク足を作ったら、売りで仕掛けていくものです。
大きな相場の流れを掴みながら、そのタイミングで相場にあったトレードを行う分析方法です。
ロウソク足のチャート分析

今回ご紹介したのは、基本の型になります。
一つ誤解のないように捕捉すると、この形に固執してしまう分析になってしまうことには注意が必要です。
前に述べたように、テクニカル分析はあくまで複数組み合わせることがいいと言われていますが、これは必ずしも基本のままに相場が形成されるわけではないということに尽きます。
論より証拠で、実際の相場で検証してみるとわかりやすいです。

上のチャートは2022年3月30日のゴールドの相場(5分足)です。
色付けされているのはそれぞれのメインの市場をわかりやすく可視化してるものです。
前提として必ずしも型が登場するわけではなく、時間軸やトレーダーごとに見え方が違ってきます。
複数のテクニカル分析を併用するのはこういった誤差を少なくする為です。

実際にロウソク足の代表的な形を当てはめて見ると、この日はこのようにある程度わかりやすい相場形成をしていることが分かります。
しかし、その形が出ている場所でも必ずしもその先の相場が、基本通りに推移していないこともわかるかと思います。
例えば日本市場(青部分)のトリプルトップを形成してますが、下落はせずにレンジ帯で推移。その後レンジ帯で三尊を形成し、大きく下降しています。またそのすぐ後には逆三尊を形成し、再び上昇しています。
その後、NY市場に入り、大きな値幅でヘッドアンドショルダーズを形成していますが、その後大幅に上昇した相場を形成しています。
基本を覚えたからこそ、こういったリアルな相場ではハマる時とハマらない時の連続です。つまり型を形成していたとしても、いい意味で騙されないことを意識することも大切です。(沼にハマると抜け出すこともなかなか大変です)
難しさはこのように出来上がった相場を振り返って、このように分析することは可能ですが、リアルタイムではそう簡単に判断できませんよね。
「こうなるかもしれない」「こうなった時にはこのように対処しよう」などあらかじめ複数のパターンをシミュレーションしておくことが重要です。
定石が通じる部分と通じない部分。
この判断は複数のテクニカル手法の併用とトレード経験でしか補えないと考えています。
まとめ
今回ご紹介したものは、トレードの土台の一部です。
またロウソク足についても、まだまだ知らなければならない点もあります。
その都度、記事の更新をしていたりしますので、たまに覗いてもらえると。
簡単に稼ぐことに見られるFXは、シンプルだからこそ奥深く誰でも簡単には稼ぐことのできない世界です。
しかし、土台のある、経験で培った自分のスキルを身に付けれることができれば、他のどんな投資よりも圧倒的に効率的にお金を稼ぐことができる可能性を秘めていると思っています。
分析方法も自分に向き不向きがあるものなので、それぞれ分析と検証をしつつ、自分のトレードに活かせるようにしっかり一つ一つのトレードを丁寧に行い、失敗(損失)を未来の利益に繋げるために日々の積み重ねを大事にしていきましょう!
トレードの基本は、ロウソク足から。
徐々に別の分析と組み合わせていくことで、より期待値の高いトレード予測に繋げることが可能です。
自分もまだまだ日々検証の毎日ですが、ロウソク足になれたら、下記記事のオシレーターなどを組み合わせてみてもいいかもしれません。
正解はないので、自分のトレード手法にあった最適な分析を見つければ正解の世界です。
それでは!